AMD徹底レビュー
どんな会社、企業なのか?
こんにちは、ゆきたまです。
今回はAMDについて、誰が読んでも分かるように噛み砕いて説明していきます。
古い歴史は割愛しますが、ここ最近AMDの快進撃からの復活の模様をお伝えします。
概略
AMDは,Advanced Micro Devices の略称です。
1969年設立。
アメリカ合衆国カリフォルニアに本社があり、半導体製造会社です。
主要な製品にPS5 Xbox向けのAPU(CPUとGPUが一体になったもの)
CPU (RYZEN)
GPU グラフィックボード (RADEON)
サーバーCPU(EPYC)
などがある。
株式上場していて、ティッカーシンボルは:AMD
2014年10月にLisa su氏がAMDの社長兼CEOに任命されました。
じつわAMDはこの頃に瀕死の状態になっており、ほぼ死にかけていたのを立て直したのがリサ・スー氏がおこなった舵の切り方によるもの。
2015年5月に コードネームZENを呼ばれる新アーキテクチャを発表。
2017年ようやくRYZENが発表されると、毎年少しずつ改良を加え近年Intelを完全に追い抜く事に成功したわけです。
それと呼応するかのように株価も上昇していきました。
また2021年では、ZENアーキテクチャを使ったサーバーCPU(EPYC)の性能がようやく評価されインテルへの怒涛の追撃をみせています。
例えばEPYCが使用されているクラウドサービスに
Google Cloud , Microsoft Azure , Tencent Cloud,Oracle cloud Infrastructure , IBM Cloudがあります。
簡単なAMDの説明 -これまでとこれから-
ここからはAMDの最近の歴史や何をしている会社なのかを僕なりに簡単に説明していきますね。 噛み砕きます。
ノートパソコン、パソコン、スマートフォンの中には重要なチップがいくつかあります。
1 CPU(パソコンの頭脳) 2 メモリ(頭脳補助) 3 SSD,HDD(記憶する所,記録) 4GPU (映像処理)
1のCPUと4のGPUを作っているのがAMDです。
ただし1のCPUは「intel(インテル)はいってる」でお馴染みの王様が君臨していて AMDは瀕死にまで追い込まれていました。
そこで新しいCEO(社長)がリサさんになって、いろいろいらないものをバッサバッサ切って、CPUをRYZENにしました。
RYZENは最初インテルのCoreシリーズには敵わなかったのですが、安かったんです。
安い割には性能がよいRYZEN CPUが登場した事によってAMDは少し見直されました。
少しずつ、少しずつ、改良を続けた結果、2020年にサプライズが起こりました!
なんとインテルの性能を超えたのです!!
これには大勢の人が WOW!! 株価もグングン上がりました。
そしてなんと、嬉しくない事に!!
CPUの価格もインテルを超えたのでした!!
これには一部のファンも憤慨したのでした。
ただし、インテルを抜いたのもつかのま。同年2020年にアップルがM1 chipを発表しました。
M1は、AMDの全てのCPUよりも性能が良かったんです。
今のところM1チップは、アップルのMACとipadの中にしか存在しないので、イコールAMDが終わった事にはなりませんが、M1チップが使っているARM技術は脅威になります。
将来的には”Nvidia”という会社がArm技術のCPUを仕上げてWindowsの世界に殴り込みをかけてくるんじゃないかなっと思っていたりします。
ー補足ー
ARM技術を使ったCPUでは今までのソフトが動きません。
例えば有名なソフト、”オフィスやワード”などがARMCPUでは動かなかったりします。
この問題を解決する為にM1チップは、ROSETTAを作りました。
簡単にいうと、インド人のA君はインドの会社で働いていました、A君をいきなり日本につれてきて、日本の会社においても働けません。
やってる内容も違ければ言語も違います。
そこでROSETTAさんの登場です。 ROSETTAさんは通訳者さんです。
インド人のA君に、日本の会社の仕事内容を伝えます。そうするとA君は働けますよね?
でも毎回ROSETTAさんがつきっきりだと仕事効率は少し下がったりします。
ROSETTAさんは今の所 APPLEのM1チップの中でしか働きません。
ー補足終わりー
Radeon グラフィックボード
それでは次にGPU(グラフィックボード)の話をしましょう。
先ほど説明したAMDが作っている4のGPUは主に、ゲームのグラフィックを描写するのに使われているのですが、簡単に説明するとGPUがないとゲームが動かないって事です。
ゲームする人にとって、すごく大事なパーツがGPU。
でもそのGPU産業という道に居座っていた巨大モンスターが、先ほど登場したNvidiaなんですね。
AMDはインテルをやっつけた時のように価格を下げて勝負するのですが、Nvidia人気が凄くて全然だめだったんです。。。
今回ばっかりはさすがに無理だったのかもしれません。
みなが諦めていた、そんな時です。
ある日の朝からAMDのグラフィックボードが少しずつ少しずつ売れ出すします。
あれ、なんでだろう?
売れ出して売れ出して止まらない。
その勢いはとうとう止まることがなく、ついには在庫がなくなる事態にまで売れました。
じゃあNvidiaのグラフィックボードは?というと。。同じなんです。
売れまくっている。
グラフィックボードの在庫を世界から消していく意外な原因。
その理由は”Bitcoin”の登場でした。
Bitcoinはパソコンを使って”掘る”のですが必要なのはシャベルでもスコップでもありません。 グラフィックボードなんです。
一攫千金を夢見たマイナー達(採掘者)がガンガンに買っていきました。
そのおかげでAMDは資金力をつけることができて、それが功を成したか分かりませんが、2020年〜2021年 ついにNvidiaに性能がついに追いつくんです。
ちなみに2021年現在もグラフィックボードは在庫ありません。
マイナー達が買っているからです。
(ちなみにNvidiaはグラフィックボードとAIを連動させる事に力をいれているので、少し分野が違うのでは?と言われていたりします)
またBitcoinの登場はAMDやNvidiaにとって素晴らしい事ばかりではありませんでした。
その後におこったBitcoinの暴落によってGPU需要が下がり、株価も同じように暴落しました。
何故AMDはインテルに勝てたの?
要因は色々ありますが、1つにZenアーキテクチャを開発できたこと。
2つめに製造を他に頼ったという事にあります。
AMDは台湾セミコンダクターに製造を全部任せる事にしました。
反対にインテルは全て自分の所で完結しています。
その当時は台湾セミコンダクター?という感じだったと思うのですが今では巨人も巨人に成長しました。
世界の半導体は台湾セミコンダクターが作っています。
そう言ってよいくらいに生産しまくっているんです。
一番の顧客はアップルです。 iphoneのCPUも台湾セミコンダクターが生産していたりします。
Huaweiもそうだったのですが、ドナルド・トランプが台湾セミコンダクターにどっちかだ 俺か中国か。。ry
話がAMDから外れてしまいました。
今後のAMDはどうなるの?
個人的な予想になりますが、CEOがリサスー氏の間は驚きを与え続けてくれる気がします。
優秀なリーダーがついていると分かっている社員は一生懸命働けると思うんですよね。
XBOXやPS5も生産が追いついてませんし、グラフィックボードも品切れです。
去年生産が圧迫していた任天堂は生産工場を増やして株価もスイッチ人気も上昇中ですからAMDも問題ないのではないでしょうか。
また台湾セミコンダクターも莫大な資金を投入して生産向上を増やす事を発表しましたね。
心配なのはやっぱりArmアーキテクチャになると思います。
今はAppleの中にとどまっているので心配は少ないです。 Appleじゃゲームができません。
Windowsに入ってきても、すぐにゲームはできないんじゃないかなっと思います。
でも、遅かれはやかれです。
それまでにAMDがArmCPUを発表するのか、Ryzenを加速させるのか。
サーバーもNvidiaがArm技術を使ったサーバーCPUを開発する事を発表したので未来の脅威の1つです。
インテルに関しては未知数です。新CEOは自社ファクトリーを新しく増設する事を発表
「外注が人気だけど、ぼくらはぼくらだけで完結するのがぼくらのスタイルだ!」って感じなので、上手くいく吉兆が見えたら凄く上がると思います。ファンは多いですよね。インテル。
AMDがSamsungと共同開発してるCPUは上手くいってるようなので、ここはポジティブな所です。はやければ2021の夏に発表予定のようです。
AMDがZENで掲げていた未来のロードマップが2021~2022で終わりになるので今後のロードマップ発表も期待です。
恐らく今年の10月頃か、または来年に5nmを使ったRYZEN CPUが発表されます。
これが出なかったら株価は暴落します。
そこで驚きのパフォーマンスがもたらされるのを待ちましょう。
株価については、昔よりは安定的な動きにシフトしていくのではないかと思います。
瀕死の頃からの復活劇はもう終わり、Ryzenも認知されてきました。
以上、ゆきたまが勝手にやっている企業分析シリーズでした!それでは!
AMD最近の決算発表
2021 第2四半期決算 7/26 予定
2021 第1四半期決算 予想を上回る決算 ○
2020 第4四半期決算 予想を上回る決算 ○
2020 Q3 予想を上回る決算 ○
2020 Q2 予想を上回る決算 ○
*決算発表が予想を下回った時は注意が必要です。
AMDの主なニュース
2021/6/17日付での発表
AMD (NASDAQ: AMD) and Google Cloud today announced T2D, the first instance in the new family of Tau Virtual Machines (VMs) powered by 3rd Gen AMD EPYC™ processors. According to Google Cloud, the T2D instance offers 56% higher absolute performance and more than 40% higher price performance for scale-out workloads1.
グーグルの新しいサービスTauでEPYCの採用が決まった。
2020/10/27
AMD (NASDAQ: AMD) and Xilinx (NASDAQ: XLNX) today announced they have entered into a definitive agreement for AMD to acquire Xilinx in an all-stock transaction valued at $35 billion. The combination will create the industry’s leading high performance computing company, significantly expanding the breadth of AMD’s product portfolio and customer set across diverse growth markets where Xilinx is an established leader. The transaction is expected to be immediately accretive to AMD margins, EPS and free cash flow generation and deliver industry-leading growth.
Xilinx買収を350億ドルで発表。
1年かけてゆっくりと買収していく事になるので、まだ2021年現在統合されていない。
350億ドルは大金なので投資家はそれを嫌って株価は下落しました。
インテルにサーバー市場で負けないための買収。